【ネタバレあり】アナと雪の女王2を4DXで観てきました
- 2019.12.06
- 映画レビュー 未分類
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「アナと雪の女王2」4DX2Dで観てきました!
話題の映画、「アナと雪の女王2」観てきました!
しかも4DX2Dの映画館で。
4DXとは、動き、香り、水、風、煙などが映画と連動して観客席を楽しませてくれる、新技術をもった映画館のこと。
私は、これで人生2回目の4DXでしたが、映画を観るというより、アトラクションに乗ったに近いような。
娘は「ディズニーランドに行ったみたい!」
と喜んでいましたが、映画の世界にどっぷり浸かりたい、映画の世界観に入り込みやすい人にとったら、水が発射される音とか、風の音が、少し気をちらつかせるかなぁと思いました。
座席が動いたりするのは、とってもいい演出だなぁと思うんですがね。
ほんとに、映画を観るというより、アトラクションに乗る感じのが近い。
すべての人生には、自分も気づいていない秘密の目的地がある
今回の「アナと雪の女王2」では、私は3つのことがとっても心に残りました。
①女性性(アナ・エルサ)と男性性(クリストフ・オラフ)との対比が強い。
近年のディズニー映画の特徴である〈女性の社会における地位の高さ〉が、アナと雪の女王2では異常に高く設定されているように思いました。
エルサは、一人でも見えない巨大なる敵に向かって自分の能力で戦ったり、立ち向かっていく描写が多く、アナは、クリストフへの恋焦がれる気持ちを見せつつも、決して男性の力に頼ろうとせず、オラフが消えてなくなっても一人でなんとか世界を守ろうと、自分では倒せない敵に向かっていく姿は、世界中の女性に勇気を与えると思いました。
私が子どもの頃のディズニー映画のお姫様たちは、ただただ綺麗なドレスを着て、素敵な王子様が現れて守ってくれる、という構図が多かったですが、今回のアナと雪の女王2では、その役はほとんどクリストフが引き受けている。
森に迷い込んだときに、アナと引き裂かれたクリストフは、
「アナに会いたい、君が居ないと僕は生きていけない」
という、女々しい男性の叫びを歌にしていました。
ここ、しかも思っていたより尺が長く、アナに恋焦がれ打ちひしがれているクリストフの姿は、今までか弱いプリンセスを描いてきたディズニー制作側の皮肉ともとれると思います。
正直、私自身もちょっとクリストフにはがっかりというか・・・勇ましい男性らしさはむしろエルサに全て持って行かれていたように思いました。
②全体を通して、色が暗く、音楽もおどろおどろしい。
今回のアナと雪の女王2は、なんといってもエルサの自分探しの旅と言ってもいい。
最初から最後まで、不穏な空気感が漂い、色も全体的に白や黒が多く、映像も暗かったです。
だからこそ、途中で出てくる火の精霊の森は、紅葉した葉が生い茂る森で、赤や黄色がとても美しくスクリーンに映えていました。
アナのあっけらかんとした明るさも、全体を通して少なかったかも。
大人になったエルサとアナだからこそ、純粋な明るさは、少し消失してしまった印象でした。
だからこそ、オラフの子どもらしい無邪気な明るさが、映画の緊張感を緩めてくれました。
でも、オラフもこの映画ではとてもクレバーな印象も与えてくれましたね。
とにかく不穏な空気が、最初からラストシーンの直前まで続いてしまったので、子ども向けの映画が、一気に大人向けの映画という印象になりました。
③とにかくエルサの心理描写がすごい。
エルサが、アナとオラフを自分から遠ざけ、1人でアートハランを向かう道中の描写が、ディズニーの本気を見せています。
見ていて、私はもちろん10歳の娘でさえ感情移入してしまうほど。
一つの文章で表すとすると、
「エルサが自分を呼ぶ声を求めて困難に立ち向かっていく様子」
なんですが、エルサの感情が、映像に全て詰め込まれているようでした。
エルサが全部ひとりで背負いこんで、両親が死んだ理由も自分のせいにして、ひとりで立ち向かって…
トラウマや自責の念が大量発生している印象でした。
見えない感情や見えない世界を、ここまで映像や音楽や歌、色で表現できるのかと。
見えないものを見えるものに変える力は、まだまだ可能性を秘めているものだと、私に勇気を与えてくれる演出でした。
だからこそ、見ていてとても辛かったです。
ただただ辛い、見てられないほどに辛いという感じ。だからこそ素晴らしかった。
ディズニー映画で続編を映画館で観たのは初めてでした。
とにもかくにも、映像なのか実写なのかわかないほどに映像美がますます進化しています。
作品を作った後、
「これ以上はない、この作品を超えるものはもう作れない」
と思うものですが、それを何度も超えてくる制作スタッフさんには本当に脱帽。
どんな気持ちでこの作品を作ったのかな、という視点で映画を観ることが多い私ですが、今回のアナと雪の女王2は、その視点を忘れさせてもらえるほどに、世界観に没入させてもらえる、とっても素晴らしい映画でした。
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